日本船舶海洋工学会 関西支部 海友フォーラム K シ ニ ア
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海友フォーラム 第26回懇談会 報告

文責 城野隆史

1. 日時 : 2015年4月24(金) 14:00~18:30
   会場 : 川重 海友館新館

2. 参加者 : 31名   (順不同、敬称略) 
        池田良穂、 井沢雄幸、 石津康二、 箙 一之、 大山正俊、 岡本 洋、 小寺元雄、
        小林幹弘、 小村 淳、 河合敏雄、 神田修治、 堺 由輝、 塩田浩平、 清末孝明、
        城野隆史、 瀬崎良明、 滝口弘志、 富田愼一、 外山 嵩、 豊田昌信、 並川俊一郎、
        野澤和男、 濱  巌、 濱田孝一、 藤村 洋、 増本 敞、 南村知宏、 三宅成司郎、
        矢木常之、 山田幸三郎、 渡辺一光

3. 講演


  1) 「Taking a broader view」 ・・・ DNV 並川俊一郎 氏
 2013年にDNVとGLが合併しDNV・GLとなった。
その概要および最近の開発プロジェクトの紹介。 売り上げ約3200億円。 その内Marine部門とOil & Gas部門が2/3を、残りをエネルギー、Business assurance,ソフトウエアー部門が占めるが、研究開発費には売り上げの約5%、160億円が当てられ、Joint industry projectとして企業も参加するプロジェクトもある。
 以下の五つの研究項目について概略が説明された。
    ① Offshore Hybrid Power Solutions
    ② Offshore floating wind – including video
    ③ Digital technologies and automation – a catalysis for smarter shipping
    ④ Adaption to climate change
    ⑤ Standardization

  2) 「超大型コンテナ船の技術紹介」 ・・・ 川崎重工 船舶カンパニー 技術本部・基本設計部
 ①コンテナ船のトレンドについて   :基本設計部長    小村 淳氏
 ②コンテナ船の船体強度について  :基本計画第1課長  清水孝昭氏
 ③コンテナ船の推進性能について  :基本設計部主幹   箙 一之氏

 Power pointを用いて口頭説明があった。 約半世紀の間にコンテナ船の船型は飛躍的に大型化の傾向をたどるが、初期時代の船型のような高速をねらわず、大型化すると共に燃費軽減重視に変わってきた結果、設計フルード数は0.22程度と中速船の領域に入ってきた。 それだけCbも大きくなったわけで、極端なhogging状態も緩和された。
 なるほど、これが超大型コンテナ船を実現させた、一つの要因かと納得した。 また、船の縦強度部材としてHatch side Coamingがとても大きくheavyな構造になっていることも、古参者にとっては目新しかった。
 また、膨大な実海面速力データから、sea marginを解析し、安定したdataを得ている。 立派な成果だと感心した。 コンテナ船出始めの頃は、sea marginの決め方に苦労し、実船dataを集積することも困難な時代であったことからすると夢のようである。

                                                        以上