日本船舶海洋工学会 関西支部 海友フォーラム K シ ニ ア
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海友フォーラム 第29回懇談会 報告

文責 城野隆史

1. 日時 : 2016年4月21日(木) 14:00~18:30
   会場 : 川重 パトリシア会館

2. 参加者 : 22名   (順不同、敬称略) 
         井沢雄幸、 石津康二、 一色浩、 大山正俊、 岡本 洋、 荻野繁之、 小野靖彦、
         小寺元雄、 城野隆史、 津垣昌一郎、 冨田愼一、 外山 嵩、 長野 健、 野澤和男、
         濱田孝一、 浜本剛実、 谷田光彌、 小林幹弘、 増本 敞、 矢木常之、 山中幸一、
         山野惟夫

3. 講演


  1) 宇宙、この想像を絶する世界 ・・・ 荻野繁之 さん
 宇宙のことについては、だれでも断片的にはなにがしかは知識を持っている。地球、太陽、月、惑星、銀河、・・・ さらにはニュートリノや重力波、ビッグバン、宇宙が膨張していることなど、個別的な言葉としては知っている。 という事は、知っているようで知らないという事にもなる。 その点、宇宙を総体的に語っていただいた今日の話は、大変面白く、若返ったような気分であった。
 ニュートリノの発見や重力波の発見など最近の計測技術の精度の高さなどとともに、宇宙の不思議に心打たれた貴重な講演であった。 地球上では、テロ、難民問題などと物騒な政治・経済的課題がひっ迫しているとき、その対極にある話は、新鮮であった。

  2) 高出力波力発電システムの基礎資料 ・・・ 浜本剛実 さん
 第1次オイルショックを契機に多数の波力発電システムの開発が行われたが、実用化されることなく2000年初頭には終了した。 しかし、2013から東日本大震災を契機に再度波力発電システムの実証実験が開始され4件がNEDOに採用されている。 これらについてその作動原理などの特徴を逐一解説。 開発件数が多くてボンヤリした理解しか持たなかった者にとっては、理解をスッキリしてもらえて有難かった。
 高価な設置費、漁業権問題、送配電問題などを考慮すると、波力電力の実用化には電力を有効に地産地消する新産業の振興が期待されるという考え方には、まったく同感であった。 それにしても沿岸の波パワーの各国比較では、日本が格段に小さいことには驚いた。 日本は、古来、平穏な大洋に周囲を囲まれた平和な国であったのだと認識を新たにした。

  追記 : 次回は10月を予定。 講演者は太田紀一さんともう1名(人選中)予定です。


                                                        以上