日本船舶海洋工学会 関西支部 一 般 情 報 K シ ニ ア
Kシニア の トップに戻る 一般情報 の トップに戻る 2016年 の トップに戻る


2016年 Kシニア 総会・懇親会 報告

2016年8月15日 Kシニア幹事会
文責 杉山和雄


  「Kシニア」総会・懇親会の写真をご覧下さい。   行事写真 (12枚)   その他の写真 (24枚)


日  時 : 2016年7月9日(土) 13:00〜17:00
会  場 : 神戸クリスタルタワー 3F  クリスタルホール  (神戸市 中央区 東川崎 1丁目)
参加費 : \1,500 (お茶、缶ビール、おつまみ等に充当)

参加者 : 44名、 来賓:河部 香 関西支部長、  (以下に出席者名 敬称略)
有馬健次 池渕哲朗 井澤雄幸 石津康二 伊藤政光 箙 一之 大山正俊 岡田博雄 鴨井紀之 河合敏雄
河部 香 木村一馬 黒井昌明 古賀嘉明 小林幹弘 坂田則彦 佐野 正 塩田浩平 島本幸次郎 城野隆史
菅野正彦 杉本 健 杉山和雄 谷村仁司 富田愼一 冨田正和 外山 嵩 内藤 林 中川隆明 仁科憲二
野澤和男 橋口寛信 濱田孝一 日夏宗彦 姫野洋司 藤村 洋 藤本留男 宝田雄次 増本 敞 増本 彰
三芳 晃 村上 馨 森 信義 山野惟夫



プログラム

プログラム1  Kシニア総会   ( 司会 : 宝田雄次 )

 ●来賓挨拶   関西支部長  河部 香 殿
 昨年の5月から日本船舶海洋工学会 関西支部の支部長を仰せつかっております河部と申します。 Kシニアの総会開催に当たり一言ご挨拶を申し上げます。
 先日福岡で開催されました春季講演会で、昨年に続きKシニアの方々にオーガナイズドセッションを担当して頂きましたが、大変好評で沢山の人々が議論に参加されKシニアの皆様には講演会を盛り上げて頂きありがとうございました。
 又歴史的な価値がある船に関する技術や文化を保存することは意義のある事ですが、関西地区ではKシニアの方々が造船資料の保存に積極的に取り組んで頂いておりますが、昨年度から学会の中に「船遺産制定実行委員会」が立ち上がりまして、船遺産の保存に取り組むことになり、来年の120周年の記念行事の一環として第1回の認定を行うことになっています。 これにはKシニアの方々の経験やノウハウが生かされるものと喜んでいます。      
 更には5月の関西支部総会に於きまして神田様のWeb図書「船のカタチ」が著書・海事に関連する調査研究として、海事社会に対し大変貢献されたとの評価があり、支部長賞の表彰がありました。 選考委員会一同が素晴らしいWeb本であると感服した次第です。
このようにKシニア独自の活動に加えて、色々な面で学会や関西支部をサポートする取り組みをして頂き支部長として感謝の念にたえません。 この場を借りてお礼を申し上げます。
 Kシニアの皆様には過去から未来への継承者としてこれまでの活動を継続して頂くことに加えまして若手技術者の指導にもご尽力頂ければ幸いかと思っています。
 以上簡単でございますが支部長としての挨拶とさせて頂きます。
 

 ●2015年度活動報告 と 2016年度 事業計画   会長 杉山和雄 
 このところウインブルドンのテニスでつい夜更かしをしてしまいますが、私いまだにテニスとゴルフを続けておりまして見るのも大変好きです。 さてゴルフですが いまだに遠くに飛ばしたいと思っていますが、高いところでのゴルフは大変よく飛びます。 私の経験では2,850mの高地でのゴルフは大変よく飛びました。 それは仕事で参りました南米はエクアドルの首都キトーの郊外にありますゴルフ場で、日本の大使の方もよく来られていました。 都合4回出張しまして、雨も殆ど降りませんので、仕事のない毎土・日には、お誘いを受けてゴルフをさせて頂きました。
 高地でボールがよく飛ぶという例では、アメリカの大リーグでコロラド・ロッキーズの本拠地クアーズ・フィールドが1,600mの高地にありまして、約11%飛距離が伸びると言われており、ホームランがよく出る球場ですが、ここで野茂投手はノーヒット・ノーランを達成していまして、平地よりも価値が高いと言われています。
 ところでエクアドルには“スクレ”という通貨がありましたが、2,000年よりUS$をそのまま自国通貨として流通させている少し変わった国で、国名のエクアドルはスペイン語の赤道という意味でして、首都キトーの郊外にフランス人が決めた赤道の位置に立派なモニュメントがあり、訪れた人々は赤道を跨いで写真をとるのが常のようですが、最近GPSで測定すると約240mずれていることが判明したそうです。 赤道の位置を決めるのも難しいことで、一つの方法としてシンクの水が流れ落ちる時、コリオリの力で北半球では右回り、南半球では左回り、赤道上ではどちらにも回らず真っすぐに落ちることを利用して決めるのも一手とのことです。
 首都キトーはインカの古都で世界遺産に登録されていますが、その南150Kmにはエクアドルの最高峰チンボラソ6,286mが万年雪を頂いて大変きれいな姿で聳えていますが、地球が赤道を長径とした楕円形の球体であるため、地球の中心からの距離ではエベレストより2.1Km高いとのことです。 この山の初登頂はマッターホルンで有名なかのエドワード・ウィンパーが成し遂げているそうで、ガラパゴス諸島を含めて色々見どころの多い国だと思います。
 さて2,015年度の活動報告ですが、約500名の会員がおられまして、9名の幹事で幹事会を構成し、総会の開催やシニアギャラリーの運営等に当たらせて頂いております。 会計報告は総会時に頂きました会費と学会からの交付金が収入で、支出は総会開催費、幹事会の会議室費等でございます。 2,016年の活動計画では新しい活動を模索しながら従来の活動を継続して行くことに致しております。 予算も昨年度とほぼ同じでございます。 先ほど支部長よりご紹介のありました神田様の支部長賞の対象作品はシニアギャラリーに掲載されておりますし、他にも詩歌や絵画、エッセイ等も掲載されておりますので、是非ご覧頂きますようお願い致しまして報告を終わらせて頂きます。


 ●グループ活動報告
   海友フォーラム (城野隆史)
 会長の城野ですが、本日用に作成したパワーポイントを忘れてきましたので口頭で説明させて頂きます。 現在会員数は82名で年3回の懇談会開催としていまして、昨年10月29日に第27回懇談会開催し、石津さんに「海難史談」、岡本さんに「Seowl号事件」で講演して頂き、28名の参加でした。 第28回懇談会は本年1月25日に開催し、島原さんに「徳島水軍」、小野さんに「日米機動部隊を回顧する」で講演して頂き29名の参加でした。 第29回懇談会は本年4月21日22名の参加で、荻野さんに「宇宙 この想像を絶する世界」、浜本さんに「高出力波力発電システムの基礎資料」で講演して頂きました。 詳しくはホームページの「海友フォーラム」の所に記載しています。又全会員間でメールを使っての議論や意見交換を盛んに実施しています。 興味のある方は是非ご参加下さい。

  教育支援グループ (岡田博雄)
   幼稚園、小学校、中学校、高校生までを対象として科学の実験や船に関する話をする等を実施しておりますが、昨年は堺や神戸の学校が実施しなかったため、大阪市の小学校でのみの実施となりました。
 本年度も大阪市に実施提案をしたが、残念ながら希望校がなかったようです。 そこで来年度に向けて会員間のメール討議により実験や話の内容を再検討して準備を進めることにしています。

  ゴルフグループ (仁科憲二)
   年2回秋と春に開催しています。昨年秋は9月17日に開催し14名の参加でした。 春は4月12日に12名で開催しました。 次回は9月23日に関西クラシックでの開催を予定しております。
 出来るだけ多くの参加を得るためアンケートを実施しましたが、全員の参加は難しく日を決めにくくなりますので、先に日を決めその日に参加できる人で開催することに致しました。 多くのご参加を歓迎致します。

  保存グループ (黒井昌明)
   関西支部の造船資料保存委員会として内藤委員長を含めて30名で活動しておりまして、作業室や資料の保存用倉庫は神戸大学深江地区にあります。 深江地区の門を入って右側に海事博物館がありまして、ここで10月まで「神戸に於ける海事者教育100年の歩み」という企画展が開催されています。
 最近の活動では集まっている資料 書籍類約3,800冊、その他の資料約5,100点をエクセルの表で見て頂けるようにしています。 又船舶海洋関係の論文等の全文を見て頂けるリンク先集も載せています。 春季講演会では当グループから2件「フランス海軍士官の見た幕末・明治初期の和船」と「我が国の進水式 支綱切断と進水斧」が発表されました。 又関西造船協会が創立90周年で出版された「航跡」も全文掲載しています。 又学会誌「咸臨」の表紙裏に年2回思い出の品等のカットを提供しています。 全てホームページの「デジタル造船資料館」を見ていただければ報告されていますので、ぜひアクセスしてご覧頂ければと思います。


 ●ふね遺産とシニアセッションの報告   内藤 林
 シニアセッションでは昨年春に続いて今年も九州での春の講演会でふね遺産制定や菱垣廻船“浪華丸”等々10件の論文が発表されました。 来春には第3回を東京で開く予定です。
 次にふね遺産の認定に向けて種々議論を重ね、学会に対し学会の行事として行うよう提案していましたが、その方向で進めることになりました。 来年5月23日の学会120周年記念祝賀会で活動報告がなされることになっています。 皆様から提案を出して頂いてこれをまとめて検討し、最終的に学会に提案することになります。 事前調査では40〜50件の提案が出ているようです。
 皆様にも是非ご協力頂きたいと思っています。


 ●播磨造船所と相生の近代化について   石津康二
 約100年前、第一次世界大戦で世界的に船が不足となり、神戸を中心に海運・造船のブームが起こりました。その頃既に神戸製鋼所を傘下に収めていた鈴木商店が商社として急速に拡大し、相生の播磨ドックを買収して新たに播磨造船所として発足させています。それに因んで相生駅近くで展示会が開催され、多くの写真などが展示されますので、おいで頂ければと思いましてPRさせて頂きました。よろしくお願い致します。



 ●私のシニアライフ
何にでも挑戦 ・・・ されど楽不可極
                 
(大山正俊さん)
 講演スライド (33ページ、 pdf 3.5MB)
 昭和43年卒業で川崎重工OBの大山です。 “何にでも挑戦 されど楽しみは極めるべからず”と言う話をさせて頂きます。 遊びの話をさせて頂くのは気が引けますが、少しは皆さんのヒントになれば幸いと思いました。 今日来られている方々も70歳以上の方が多いと思いますが、認知症をどう回避するかご参考になればと思います。

 65歳で退職してどういうふうに老いてゆくのか、丁度その頃両親は健在で父は96歳、母は89歳でヘルパーさんの助けを借りながら2人で頑張っていました。 2人とも家で転んで腰の骨を折り入院生活をしましたが、大学教授であった父は車椅子の生活となりましたが、多くの趣味を楽しんでいたためかボケませんでした。 専業主婦だった母は70歳近くまで料理学校の先生等もしていたのですが、人との付き合いも少なく趣味も多く無かった為か認知症が進みました。

 そんな時なぜ認知症になるのかとネットで調べましたところ、アメリカのアルツハイマー病協会の脳を守る10箇条というのを見つけました。 色々あるのですが1〜4は生理的な物理的な要件があり、5番目に「適度の運動をし、脳に刺激を与え、好奇心を持って新しいことに取り組む」とあり、又「他の人との繋がりを持つ」ともあります。 10番目には「前向きに考える」と書かれており、後ろ向きの考えは脳にストレスを与えるとのことです。 脳に刺激を与えるという点で、又社会に関心を持つという点でお袋は父より劣っていたのかなあと思っています。 又アルツハイマー型認知症の危険因子として喫煙、身体運動量、うつ病、高血圧、糖尿病等がありますが、脳のトレーニングとか運動とかバランスの良い食事をすることで、少しは危険因子を遠ざけられるとのことです。
 以上のようなことから5年位前に私なりの行動指針として、歳をとっても気を抜かず自発的に行動する実行力、やる気を持ち続けること、そのために頭と心と身体を鍛えるための趣味を持とうということで、言わばどう遊ぶかということを考えるようになりました。

 子供の頃は物作りが好きだったんですが、高校生の頃に音楽に目覚め、大学ではジャズ研などにも入っていましたし、麻雀などもやっていました。 社会人になって少しお金もできたので、ラジコンの自動車や飛行機をやったり、ゴルフ、バンド活動、自転車、水墨画、木工芸、デッサン等もやり、女房の趣味もありましてピアノ、仏教彫刻、カラオケ、歴史探訪等々をやりました。 これらを少しご紹介したいと思います。

 先ずゴルフですが、なさらない方には説明してもおわかり頂くのが難しいと思いますが、やられる方はわかって頂けると思います。 ゴルフはとにかく面白いです。 学べば学ぶほど学ぶことが多くなります。 このため一生かかっても極められないと思います。 色々な格言もありますが、ニクラウスは良いショットを生み出す決定的な要因は、5割はプラニングで4割が構え(アドレス)であとの1割はスイングだと言っており、ゴルフの最大の敵は自分自身であると言っています。 技術的に最も難しいのはゆっくり振ることで、力を抜いてプレイすることですが、70歳を過ぎると自分のやりたいことと身体が合わなくなってくると思われ、打ち急ぎで早く結果を求めるようにもなりがちですが、ゆっくり振る、力を抜くという極意に達すると、まだ伸びしろがあるのかなあと思っています。 自分なりの納得のゆくゴルフができたかどうかの満足度を楽しみたいと思っています。
 次に音楽活動ですが、2013年までやっていました。 私と家内が伴奏、娘とその友達が歌を唄うグループ活動です (ここで演奏のVTR 曲は“シング シング シング”)。 私は“カホン”という箱を叩いていましたが、実物はこれですが 30x30x48cmの合板製の箱でかなり低音がでるそれなりに面白い楽器です (ここでカホンの実演)。 これがあるとドラムセットを持って行かなくともこの箱でカバーできるということです。

 次はオートバイから自転車に変えた話です。 オートバイは機械をを操る面白さと、瞬時の判断力と度胸が必要で、カーブが大変難しいのですが、だんだんそれができなくなってきたのと、家内から 「そろそろ止めたら」 といわれましたので自転車に変えました。
 自転車でポタリングしていて、公園などに木の実がありますので、それを集めて色々な物を作っています。 ドングリや松・杉類や椿、百日紅等々の実などで、クリスマスの飾りや時計の文字盤、球体、正20面体等を作っています。 これはメタセコイアの実で作ったブドウもどきですが、最近朝日新聞に出ていましたが、舛添さんの退職記念に贈られた「メチャセコイヤ」というものです。 又木工で宝石箱やサイドテーブルを作ったりもします。
 他にもデッサンや修正のきかない一発勝負の“水墨画”もやっていますが、これからの行動指針としては70代、80代でもやれる、また女房と一緒に楽しめる趣味を、それぞれ道を究めるのは難しいので、ほどほどにしながら色々なことを一緒にできればいいなと思っています。

 6月のNHKの番組で「脳が若返る」をテーマにしたのがありましたが、 『脳には1,000億位の神経細胞があるが、細胞は減少してゆくが細胞をつなぐ軸索はいくつになっても複製ができる。 生活の中で、どうでもよいと考えることが老化のサインで、柔軟な思考や発想力が脳のネットワークを活性化する。 欲求が人間の生きる力を呼び起こす。 苦手な分野に挑戦すると能力の伸びしろがある。 歳をとっても新しいことをやることで、脳は若返る』 とのことで我が意を得たりと思った次第です。
 今日来られた方は、今日行くところと今日用がある(教育と教養がある)から来られたので、認知症の可能性は少ないでしょう。 それでも脳の若返りを目指して、新たなことをするようにされたらと思った次第です。
 どうも私事の趣味の話にお付き合い頂き、ありがとうございました。




    ここで休憩時間を利用して、参加者全員による「記念撮影」


プログラム2  懇親会   ( 司会 : 宝田雄次 )

  (1)乾杯   藤村 洋さんのご発声で乾杯。
  (2)歓談
  (3)中締め  日夏宗彦さんのご発声で一本締め。
                                                             以上