2017年1月18日 海友フォ-ラム懇談会で講演 増本 彰
「輸送システム開発におけるリスク管理の四方山話」 (26ページ, pdf 0.6MB)
小生は技術研究所で水力学の船舶設計への適用に係わる業務の後、船舶設計に移り、国際宇宙ステ
ーションのきぼう号の空調装置の開発設計とNASA認可に係わる業務、陸自の偵察ヘリコプター(OHX)
の安全性・信頼性・整備性設計の審査に係わる業務、宇宙開発事業団J-1ロケットとH-ⅡIロケットの打ち上げ安全審査に係わる業務、台湾新幹線の安全性・信頼性・整備性設計の審査に係わる業務に携わってまいりました。
一昔前に原子力発電所の存続にからんで安全神話とか確率的安全性評価とかの言葉が新聞紙上を賑わし、現在では世界的にも賛否が拮抗するようになりました。 今日お集まりの方々も、夫々、安全性設計についてはご自分の経験を通して得られた一家言をお持ちのことと存じます。 小生が船舶、航空機、宇宙機、鉄道車両での知り得た経験と概念をお知らせして、皆様の一家言の一助とさせて戴ければと存じます。
目 次
1. 緒論
2. システム安全性の考え方
3. 輸送システムに課される法規制
4. 輸送システムにおける不安全状態と事故
5. 重大事故統計
6. 定量的許容リスク基準
7. 輸送システムの安全性確保
7.1 乗客、従業員、周辺住民の安全性確保
7.2 乗客、事業者、周辺住民の財産の確保
8. 補償
付録A - 日本の宇宙開発概観
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