日本船舶海洋工学会 関西支部 海友フォーラム K シ ニ ア
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海友フォーラム 第6回懇談会 報告

2009/01/20 城野隆史・小林幹弘 作成

1.日時 : 2009年1月14(水) 14:00~18:30


2.会場 : 川重パトリシア会館 会議室


3.参加者 : 21名  (敬称略) 

  赤木新介、 井澤雄幸、 大野伊左男、 岡 正志、  木村文興、 鈴木敏夫、 田所修一
  外山 嵩、  豊田 繁、  長野 健、    南波壮八、 野澤和男、 中島 稔、  塙 友雄、
  藤田 實、  藤村 洋、  間野正己、   山中直樹、 岡本 洋、  城野隆史、 小林幹弘


4.提出資料

ⅰ) 造船を支えた匠たち ―――  田所修一さん
ⅱ) 造船工作と技術伝承についてのメモ ――― 大野伊左男さん
ⅲ) 懇談会討議基調資料  :  「さらば工学部」 ――― 岡本 洋さん


5.経過報告
  城野幹事より第6回懇談会の開催要領と参加者の報告の後 田所さんから「造船を支えた匠たち」の論題で講演を受け 講演に対する質疑応答。
  続いて関連資料として大野さんより「造船工作と技術伝承についてのメモ」の紹介があった。
  引き続き岡本さんより日経ビジネス記事「さらば工学部」の概要と関連情報の紹介を頂いて講演2件を含め参加者各位からご意見を頂戴し討論をおこなった。色々の有益な意見が披瀝された。
  今後それらの意見を中心に次回以降検討・討議を深めることを確認した。


6.講演 - キーワード

 *船舶とは -> 古くからの輸送手段、船舶の多彩な顔ぶれ
 *海運と造船 -> 海上物流の現状、海運業と造船業の関係、運賃の動向、船価の動向
 *造船業の概要 -> 世界の造船産業、造船所の労働者、途上国における造船振興政策
 *ものづくり産業の技術と技能
    -> わが国の造船技術の特徴、造船に必要な三つの技能と4つの課題
       3つの技能 - 「基本技能」「応用技能」「調整技能」
       4つの課題 - 「品質」「工程」「生産性」「安全」
    -> ものづくりの標準化と必要な技能
    -> 労働者の変化 - 多様化、母集団の変質、伝達力の希薄化、海外労働者
 *ものづくり産業の課題


7.関連資料 - 「造船工作と技術伝承について」 - 大野伊左男さんの紹介

 *造船工作部門における技術伝承の動きの紹介
 *社会人教育の動き、大学の動きなどの紹介 -> 関西大学アライアンス、専門職大学院


8.討論 - 「さらば工学部」 関連

 +基調講演 - 岡本洋会長より
  *「さらば工学部」の趣旨 ->  ①学生が集まらない  ②学科消滅  ③レベルが低い
    関連 -> ・企業の動き - もう大学に頼らない
          ・地方自治体の革新 - 地方から風を起こす
          ・企業トップの提言 -> トップは学生と語れ
          ・大学関係者の談話 -> 宮田教授(東大)  奥野教授、池田教授(大府大)
          ・造船関連大学の現状データー
 +討議 -> キーワード
     ・汚さない船=Anti-pollution に根差した船への展開
       環境に優しい - 陸電活用、太陽電池などへの展開による船の魅力の創出
     ・人材教育などを通じて造船の夢のPR -> 若者への働きかけ
     ・造船関連会社の質の変化 -> 大会社の造船の地盤沈下と中強手の躍進とのかみ合わせ
     ・企業と大学との協業 -> お互いを知り合う必要あり
       産学協同の功罪 -> 議論の価値あり - 立脚点でかみ合わないケースもあろう
     ・海友フォーラムから提言をまとめ - 学会に裨益する活動を!
  
         討論のまとめ 「第6 回海友フオーラム懇談会 討論」 (岡本さん)


9.意見

 懇談会終了時、幹事より 議論を深めるため、本日の発言のまとめ、言い残したこと、思いついたことなど、A4に1枚でよいから、mailing listに投稿していただくようお願いした。

 現在までに、頂いたご意見を添付します。
  ① 海運造船新技術戦略寄付講座による 「海事分野における教育・研究を考える」ミニシンポジュム報告
                                                   (大野伊左男さん)
  ② 第6回海友フォーラム懇談会に出席して (間野正己さん)
  ③ 日本の造船業の未来と造船技術教育についての考察と提言 ← <海友フォーラムの論壇から入る (藤村洋さん)

 なお、野沢さんから “船 この巨大で力強い輸送システム” の紹介を頂いておりますが、これは、
KANRIN22号をご覧ください。
                                                         以上