日本船舶海洋工学会 関西支部
海友フォーラム
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海友フォーラム 第13回懇談会 報告
文責 城野隆史
1. 日時
: 2011年5月25(水) 14:00~18:00
会場
: 川重 海友新館
2. 参加者
: 39名 (敬称略)
赤木新介、 津垣昌一郎、 外山 嵩、 豊田 繁、 長野 健、 塙 友雄、 藤村 洋、 矢木常之、
岡本 洋、 増本 敞、 小林幹弘、 小野靖彦、 塩田浩平、 神田修治、 福地幹雄、 黒井昌明、
内藤 林、 濱田 淑、 河合敏雄、河合(奥様)、 繁田治男、 黒岩道昌、 村山健一郎、 渡邊俊夫、
山中直樹、 野沢和夫、 大山正俊、 小野一郎、 藤田 實、 瀬川治朗、 宮本雅史、 谷田光彌、
安中正夫、 並川俊一郎、 荻野繁之、 岡田博雄、 島本幸次郎、 二瓶泰範、 城野隆史
3. 事務連絡事項
会員異動 : 変動無し、 会員総数 65名
現役学会員との交流
シニア・現役の交流を計るための話し合いの場が、研究委員会の中で持たれることになった
(Kシニア代表:小林幹弘、城野隆史)。 次年度から具体的な活動を実施する方向にある。
実質的には海友フォーラムがかなりの部分を引き受けなければならないと予想されるので、
メンバーの皆さんの協力を期待する旨の報告があった。
本日は、会務委員の二瓶先生が出席された。
4. 発表資料
別冊論評集
(ファイル名 kaiyuu-BessatsuRonpyou.pdf 28ページ)
1)
原発問題の考察-論点と提言- 岡本さん
原発事故とその経緯と問題点を整理し、さらには原子力発電を統括する制度・規制や論壇の反応
などの現況を集約して幅広く解説。 原発の運転には外部電源に頼るところが大きいのに電気設備
の仕様は一般なみ。 設計の条件設定を含めシステムのトータルバランスを欠いた設計である。
2)
巨大システムの安全性
(ファイル名 kaiyuu-akagi.pdf 12ページ)
(福島原発事故を考える (石谷安全法則の紹介)) - 赤木さん
原発事故の状況と原因、巨大システム安全性の考え方など広範な視野からの解説。
巨大システム安全の基本法則に基づけば「第3者検査制度」こそ安全確保の指導原理であるが
原子力システムにはそれが欠如している
3)
BWRのシュラウド(豊田繁さん提供)資料のみ
4)
福島第1原子力発電所 事故と復旧(山中さん提供) 資料のみ
原子炉の詳細と事故の概要および事故原因に関する想定問答集(後送)
5)
福島第1原発事故 グラフで見るプラントパラメータ(山中さん提供)資料のみ
6)
事故調査委員会委員長畑村氏に紹介 - 塙さん
畑村氏とのインタビュー(産経新聞)を通じて調査委員会の成果に期待
7)
Socio-Technical Problemについて(私見) - 藤村さん
巨大システムは、社会とのインターフェースが多岐にわたる。工学的な研究と教育が求められる。
5. 討議
今回の福島第1原発の事故は、プラントとしての設計の不完全さ、事故発生後の対応のまずさ、
さらには電力業界の経営や営業の特異性、規制・検査の不透明性等いずれをとっても造船業の慣行
とは、あまりにも異質で理解しがたいというのが全体の認識であった。
放射能汚染に関するデータが十分に公表されていないと思われる。 原子力発電の正当な評価の
ためには、徹底的な調査が必要であり、不透明な仕組みそのものが正さなければならないだろう。
懇談会は、関連する広範な議論で大いに盛り上がった。
6. Written Comments
コメント集
(ファイル名 kaiyuu-WrittenComments.pdf 7ページ)
津波の波高に関する内藤さんの説明や、並川さんの原子力船関連でNV東京のそばの原子力関係
の役所で福島原発の設計条件に津波が記述されていない等の発言があったことなど、 以上のほか
にも多数の参考ご意見やコメントを頂戴していますが 記憶・記録不充分のため 主として会議後
発言補足を頂戴意したものを中心にまとめさせて頂いた。 記載漏れあることご容赦下さい。
おわり