2013.06 MTS、Kシニア 岡本 洋
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漁船のAIS装備への動き (8ページ、 pdf 3MB)
1.はじめに
漁船・レジャーボート等の小型船の海難防止の為の舶用通信装置として、簡易型船舶自動識別装置(簡易型AIS Class B)の装備が近年になって拍車がかかっている。
大型船については、既に2008年からすべて搭載 (AIS Class A) が義務づけられているが、それが義務付けられていない漁船にも規則で搭載が強制されているからである。
その効果が期待されている為と思われる。
所が、これはヨーロッパの話しであって日本の事ではない。 日本では、政府としては、漁船などに簡易型AISの装備は不要の立場をとっているようである。 本稿では、外国とのこの大きなこのギャップについて考えてみる。
2.認識と疑問
2.1 疑問 世界のAIS促進の流れと稍異なり、日本が慎重な立場をとっている
漁場の秘密漏洩の惧れがあり、漁船へのAISの搭載には漁民の抵抗がある
2.2 経験と認識 「北極海世界最初の横断航海」に関するもの 日本漁業の実態、漁業権の問題
3.AIS 搭載への世界の流れ
3.1 GPSのSA解除とAIS 3.2 あたご事件からの教訓
4. SOLASのAIS義務化とEUの前向きの取り組み
4.1 SOLASの決定・発効 4.2 EUの積極取り組み 4.3 AIS の概略仕様 4.4 AIS の利用
5.問題点について
5.1 漁船の海難事故、衝突事故 5.2 漁船の電子化のすすめ 5.3 器機の精度、運用上の問題
5.4 漁場の秘密 5.5 漁船にAIS搭載の実情 5.6 AIS の今後と普及活動
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