日本船舶海洋工学会 関西支部 海友フォーラム K シ ニ ア
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海友フォーラム 第37回懇談会 報告

文責 城野隆史

1. 日 時 : 2019年1月22日(火) 14:00~18:30
   会 場 : 川重 海友館新館

2. 参加者 : 24名   (順不同、敬称略) 
         井澤雄幸、 石津康二、 一色 浩、 伊藤政光、 大柴隆士、 太田紀一、 大山正俊、
         岡本 洋、 荻野繁之、 加藤健二、 小寺元雄、 小林幹弘、 城野隆史、 谷田光彌、
         津垣昌一郎 、 富田愼一、 長野 健、 野澤和男、 濱田孝一、 濱田 淑、 平田紘士、
         増本 敞、 矢木常之、 山中直樹

3. 講 演


  1) AI がもたらす造船業の将来性・無人造船所の可能性         ・・・・  一色 浩さん

 人間の脳には1,000億個以上の神経細胞(ニューロン)があり、それらが構成するネットワークが人間の認知機能を形成している。 この機能を数学的に表現する研究が長らくなされてきたが、数年前に画期的進展があり、AI囲碁・将棋で代表されるようにAI深層学習機能が著しく進 歩した。 その結果、人間の知識・経験を機械に移せる範囲が拡大し、無人化が促進されることになるだろう。

 造船業もその埒外に留まってはおれないことは確かだ。 そこで、造船の設計から引き渡しまでの全工程をAI技術を用いて無人化する研究を行ってみてはどうだろうかという提案である。

 Neural networkの数学的表現法から始まって、壮大・奇抜な研究提案にわたる講演に、出席者は、戸惑いながらも、Deepfake(ある人物のさ まざまな写真をAIに読み込ませて作られる偽動画のこと)から最近の自動翻訳の進歩、2045年には、AIが人間に取って代わるというある西欧
の学者の主張に対する批判など、議論は沸いた。

 いずれにしても、今後予想される人工システムにAIが浸透すること間違いなく、その利用、維持、改良に必要な人材をいかに育てるかは、大きな課題である。
 
 

  2) なぜ下関のフグはおいしいのか 馬関フグの夜話から         ・・・・  濱田孝一さん
 
   筆者が10数年間勤務した下関の宴席や観光業者の会で聞き集めた、下関のフグにまつわり、かつその宴席を盛り上げる小話集であるが、話が話を呼び、その範囲はとどまるところがない事、驚くばかり。

 勿論、まずはフグとは(種類、毒、水産、食文化)から始まって、なぜフグは下関なのか。
 フグ料理と言えば春帆楼、その由来・・・・。
 下関とつながりのある、ありとあらゆる挿話;長州地誌、長州藩史を遡り維新の志士、明治の元勲や彼らにまつわる女性関係の話など等。
 なぜ日清戦争の講和条約(下関条約)が下関で締結されたのか。
 本当の李氏朝鮮独立の由来などの歴史の検証、日本の廓文化発祥の話・・・。

 話はまだまだ続き、孫文や楊貴妃、ラストエンペラー関連、更には弥生期渡来人や古事記、縄文の時代まで遡る予定であったが、残念ながら時間切れで中断。 用意された資料の半分以上が残ってしまった。

 配布資料は(その1) とあるから、全体構想は、さらに大きいものと思われる。 何とか形を変えて、また続きを聴きたいものである。



  次回 : 4月上旬予定  講演者 ; 井澤雄幸 さん 「九州王朝説と女王卑弥呼」
                                                           以上