船のカタチ(54)  Significant Ships of 2013 (SigShip13)から
                 MAERSK MCKINNEY MOLLER (MMM船)、
                 CASTOLONE (C船 PLV-Pipe Laying Vessel)
                                                                   2014-06 神田 修治


RINAからSignificant Ships of 2013が送られてきました。(1)
そこで 今回は 潜水艦シリーズを中断し、Sig Ship 13からメガコンテナ船Maersk McKinney Moller(MMM船)と
海底パイプ敷設船(PLV) Castoroneを取上げます。
上の3段の図において、最上段は、以前(船のカタチ-47)紹介したMMM船で、それは私の予測でありました。
二段目は今回出たSig Ship 13のGAをコピーし彩色したものです。 これらの図を比較すると、おおむね合致しているといえるが、細部では球状船首が、実際は予測より小型です。 これは船体長さ(L)が大、船速(V)が比較的小で、フルード数(V/L1/2) が小となり、したがって小さなバルブでよい、ということと考えられます。(2)

三段目はPLV CASTORONEです。 最大直径1.5mの鋼管を約3万トン船内に積込み、それを船上で1本ずつ
溶接して継足し繰出し、最大水深3000mの海底に降ろして敷設するのです。 プロペラ2、首振りスラスタ6、バウスラスタ2、によりDPS船位保持するというスゴイものです。 しかし船のカタチとしてどうかと言えば、すこし問題もあるとも思います。 太い鋼管が、このスケールではこんなに柔軟なものに見えて驚きます。
このような海洋開発技術は1970年代から世界的に技術開発が進められ、高度で高付加価値の技術に成長しました。 当初日本もこの分野に注力したがその後低調となり、今は世界から遅れている、と言わざるを得ません。 その中 最近 KHIがノルウエイの海洋開発会社からオフショア作業船を受注したという、うれしいニュースがあります。

  (1) Significant Ships of 2013、RINA、2014
  (2) 荻原等、 船舶性能設計、 船舶海洋工学シリーズ⑪ pp39、2013



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