日本船舶海洋工学会 関西支部 海友フォーラム K シ ニ ア
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北極海の海氷減少と氷海航路 ― シェール革命の視点
  第19回海友フォーラム懇談会 討論用に準備
2013.02.06 岡本 洋

             討論用に用意した P.Point スライド (32ページ、 pdf 12MB)

             P.Point スライドの補足説明と考察 (15ページ、 pdf 3MB)


 先の「海友フォーラム」第19回懇談会(2013.02.01)における野澤和男氏発表の「北極氷融解とロシア北方航路NSRの商業航路への期待」は、氷海工学を含む広範囲にわたったものであった。 本稿はその討論用に準備したP.Pointに解説を付したものである。
 私自身現役時代には氷海商船の開発設計に係ったので、この主題には大いに関心をそそられた。 因みに野澤氏は氷海工学に関して中心的に私をサポートしてくれた間柄である。 当日会場で私がコメントしたのは次の3点で、本稿の要点でもある。

 1.Ob.River号の今回の北極海氷海航行は、ロシアのLNGの海上販路の実証のためである。 一般商船の航路と
    しては、世界の関心を集めているが、克服されるべき不確定要素が未だ多いと言わざるを得ない一方、関係者の
    等閑にはできない問題でもある。
 2.北極海の海氷の融解(氷海域の減少)は、予想以上に進んでいる。然し、不明の点もある。
 3.Ob River号の今回の航海の背景には、アメリカで急速に進行中の「シェールガス革命」の影響がある。 国家財政
    上必要なガス開発であり、アジアへの販路確保に迫られロシアのエネルギー政策を注視する必要がある。

       < 補足説明と考察 目次 >

  1.はじめに       2.Ob River号の航海       3.ヤマル・ガス田開発
  4.シェール革命    5.世界天然ガス生産状況    6.ロシアの極東シベリア開発攻勢
  7.北極航路の商業航路としての問題点と評価      8.北西航路(Northwest Passage)の現状
  9.シェール革命の環境破壊                10.結び