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チロル紀行  旅の概要  その5 (ドロミテ CORVARA)
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<ドロミテ CORVARA>
 Gardena の次は、Badhia 谷の中心地 Corvara に滞在。 ここでも pass を買って利用する。 2,500m の岩山の断崖の真下まで二つのリフトを乗り継いでいった。 周囲には草木はなく岩ばかりの地帯である。

 急な谷間を岩伝いに下山していたら、Schneider さんと名乗る単独行のドイツの老人が追い付いてきた。 彼は、80歳だというのに約 3,200m の peak まで日帰りで往復する帰りだという。 とても80歳とは見えない。 ドイツの触媒化学会社の重役だったらしく博士である。 彼は現役時代世界中に数十の合弁会社を設立する仕事をしていた。 もちろん日本にも何度も来ていて、大の日本人贔屓である。 世界中で日本人ほどまじめで勤勉な人たちはいないと。

 私たちがよちよち山道を下るのを最後まで付き合ってくれた。 石積みの窪地を昔羊飼いが休んだ場所だと教えてくれたり、遠くに見える高山を指して、あれがドロミテ最高峰 Marmorada 3342m だとか、Dolomite は鉱物名ドロマイト(dolomite)からきており、石灰石が海水中で変容して生成する。 この地方が海底から隆起し、隆起と隆起の間は浸食がすすみ谷が形成され、ところどころドロマイトがむき出しになって残った部分が、岩山となった。 世界自然遺産の一つであるとか、ここからスロベニアに至る山岳地帯は、しばしばオーストリア軍とイタリア軍が戦った古戦場でもあるとか。

 別れ際には、つくづくと私に念を押すように日本人を褒め上げてくれた。 うれしいけれど、面と向かって大真面目に告げられると、現実にはいろいろ問題を抱える日本人の一人としては、やや面はゆいくらいであった。 彼にとってドロミテは裏庭のようなものであろう。 Trekker には会うけれど、ほとんどイタリアやオーストリアやドイツの近回りの人たちのように見えた。

バディア地域の中心地 CORVARA  滞在したホテル

Badia 谷

Sassongher

Le Valun 2500m
  
この谷間を下る              Dr. Schneider
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