日本船舶海洋工学会 関西支部 海友フォーラム K シ ニ ア
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<旅の記録> 1.ヨーロッパ中心部 1991年

月/日 日数 滞在地 備考
4/27,28,29 B パリ ヴェルサイユの庭園1周、宮殿には入らず
4/30,5/1 A アムステルダム 動物園、運河、キュウケンホッフ(現地観光バス)
5/2,3 A ミュンヘン ノイシュバンシュタイン城(現地観光バス)
5/4,5 A フランクフルト ハイデルベルク往復(列車)、動物園、植物園
5/6,7,8 B ロンドン ケルン経由(列車)、市内、動物園
5/9 @ ブライトン 知人宅泊、ドーバーの崖
5/10 @ 機中泊 5/11帰国

 乳ガンの手術をした家内を慰めようと計画。 個人旅行は、はじめてのことだし、現役時代の忙しいときでもあって、滞在型の旅をする余裕はなかったので、上のような遍歴型の旅程になった。
 当時ロマンチック街道(という呼び名)がもてはやされていて、ついでがあれば行ってみたいなと思っていたことから、自然と、このようなスケジュールになった。

 彼女の好きな、植物園や動物園を折り込み、戸外散策重視。パリとロンドンは仕事で利用した定宿。アムスの宿は営業の者に聞いたビジネスホテルのようなB&B。 そのほかは適当に中堅どころのホテルをガイドブック参考にFaxで手配した。

 特段の失敗もなく予定通り。 現役時代は贅沢にも、正規運賃の航空券を利用し近距離を飛行機で渡り歩き、移動にタクシーはほとんど使わず、シャトルバス、市電、地下鉄を利用したが、後年の貧乏旅行に比べれば贅沢。

 現地の観光バスは2度利用した。 ホテルに到着したときに申し込み、指定された場所に集合する。 場合によっては、バスの到着時間が遅れたり、多数のバスが並んでいて、目指すバスがどれか見いだすのに慌てたりすることもあるが、何とかなるものである。 私たちには、異国の風景と空気を堪能できれば、背景の説明は、あまり関心がない。 何を観たかよりも何を感じたかの方が大事に思われる。 従って、少々英語の説明が分からなくても、集合時間さえ間違えなければ、問題ない。

 ノイシュバンシュタイン城で日本人観光客の1団に出あった。 その団体は、日本語の案内を受けるには足りない少人数であったので、ガイドは咄嗟にそばにいた私たち2名を、団体の人数に加えた。 そのおかげでそのグループの後ろについて日本語の案内を聞くことができたが、グループには知ったかぶりをする仕切り屋の女性と追従者、一人遅れてついてくるすねた老人など、一つの日本人社会を構成している。 そして一つバスの窓越しにガラスを通して異国を見て回る。 私には耐えられないと思ったものである。

 当時は、体力があった。 スーツケースは重いといえども、書類のつまった出張時のそれよりも軽い。 街を気ままに散策し、適当なレストランに入ったり、露天で何かを買って食べたり、非日常性を堪能できた。 旅で重要なことは迷子にならない方向感覚である。 幸い私は、それに自信があったので、知らない街中を自由に歩き回ることができた。 このことは、後年の旅行でも大変有用さを発揮した。

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